歯に衣着せて、言いたい放題。
2008-3-23 月曜日
人と話をする時、思った事をずばずばと言う事を「歯に衣着せぬ物言い」って言いますよね。
プラスに表現するならば「周りに流されない」、「芯の通った発言」と表現することが出来ますが、
マイナスに表現すると「空気が読めない」、「暴力的」、「相手を傷付ける」と、かなり一長一短な発言です。
ちなみに私は、歯に衣着せぬ発言をしてしまう方です。それで失敗したことも多々あります。
ああ、せめてもう少しだけでも、歯に衣着せた物言いが出来るようになりたい。
そういう思いを込め、歯に衣を着せてみました。
さて、という訳で実験です。
「歯に衣を着せてみた」と言いましても、全部の歯に銀歯をかぶせる、なんて事はできません。
技術が無い、コストが膨大等の問題点がありますが、何より衣というより鎧なので駄目です。
賊刀・鎧で体当たりするような発言が暴力的でないはずありません。
なので、ここは色々自作して、実際に喋ってみる事にします。
場所は家の近くから自転車すっとばしてやって来た荒川土手。
丁度周囲からすっぽりと隠れられるポイントがあったのでそこで発声練習をします。
どうやら河川敷ゴルファーが作った練習場のようでしたが大声出したら逃げて行きました。良い事をした。
まずは何も着せていない状態での発声練習。
これでも小中高と演劇部だったので結構慣れてます。少々喉が弱っている以外は普通です。
むしろあまりにも普通すぎて写真を撮るの忘れてた。
ケースその1・マスク
最近よく見る立体型マスク、こいつを使って検証します。
この季節、花粉症やらの関係で、街中でも比較的多くの方が使用しています。
着付けた状態も至って普通。
ただし何だか昔の不良っぽくなってしまったので、打開案としてピースを採用。
さて、ではやってみましょうか。
うん。まぁそんなものだよね。
歯に衣着せた、という割には歯との接触殆ど無し。
口が動かしずらくなってしまうかとも思ったのですが、演劇経験者には何てことありません。
最初はこんなものでしょう。
予想以上に何てことなかったのが少しだけ残念。
ケースその2・穴マスク
先程の立体型マスクに切れ込みを入れてみました。
マスクとしての用途を捨て、代わりに歯との接触度を上げる作戦です。
切れ込みの部分に両面テープを付けて歯の裏に接着。
ちょっと弱いテープだったので、噛み合わせ部分にもテープを付けてガジガジ接着。
何だか手を入れて動かすパペットみたいになりました。可愛くもあり、怖くもある。
喋ってみると、歯の裏が若干変な感じ。
口の中にチャーハン入れて喋ってる時のような、むしろ喋っちゃ駄目だろうという感覚。
しかも途中で下側の両面テープがとれて残念度アップ。口の動きだけ見てると可愛いんですが。
テープのせいで、予想以上に喋りにくい。
ケースその3・ガーゼ
「歯に衣着せて」という割に、さっきまではかろうじて口を覆っていた程度でした。
なので、最後は歯に直接ガーゼを貼ってみます。文字通り「歯に衣着せた」状態。
強風が吹き荒れる河原で、持って来た鏡を見ながら接着。
ただし下の歯に貼っている途中に上の歯のガーゼが取れる等、予想以上に難しい。
今度はもっと強い両面テープにしよう。入れ歯接着剤でも良いかもしれない。
結構時間をかけて貼っただけあり、前歯だけは1本1本の隙間にまできれいに貼れました。
ガーゼが若干長かったせいで奥の布が余ってしまいましたが、まぁ許容範囲。
見た目も口を閉じていれば全くわかりません。完璧です。
残念だ。
これは残念だ。
先程「口を閉じていれば全くわからない」と書きましたが閉じた瞬間に歯の裏のテープとれるんですよね。
おかげで「あいうえお」の「い」でテープが取れ、そのままもごもごと口の外へ這い出して来ます。
正直喋れたもんじゃないです。テープもガーゼも全てが邪魔。
本当に残念だ。
とまぁ、何とも残念な結果になりました。
今回の結果をまとめてみると
・ 喋り易さと歯の接触度は反比例
・ 両面テープの量と残念度は正比例
・ ピンポイントで対応するより、外枠から囲むと良い
…となりました。
これはきっと、歯に衣着せた発言をする前に、まずはちゃんと話せることが大事という事なんだと思います。
そういうことにしておきます。おしまい。
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